企業価値把握のメリットと評価手順
会社を経営していると、「自分の会社はいくらの価値があるのか?」と考えたことが一度はあるのではないでしょうか。M&Aを検討しているわけではなくても、事業戦略や資金調達、あるいは将来的な事業承継の場面で「企業価値の把握」は欠かせない視点となります。特に昨今では、中小企業においても自社の価値を見える化し、社外との関係構築や意思決定の材料として活用する動きが増えています。
本記事では、会社の価値を把握するメリットから、簡単な評価手順、さらに経営者として知っておくべきポイントまでをわかりやすく解説します。
企業価値を把握するメリットとは?
- 経営判断の質が高まる:自社の正確な価値を把握することで、投資や人材採用、銀行との関係構築など、数字に裏付けされた意思決定が可能になる。
- M&Aや資本提携への備えになる:あらかじめ自社の価値を把握しておくことで、有利な交渉材料となる。
- 経営者の視座を高める:客観的な視点で自社を見つめ直す機会となり、経営の軌道修正や新たな成長戦略を描く手助けとなる。
簡易的にできる企業価値の評価手順
- 利益水準の把握(EBITDAの確認):過去3〜5年の営業利益またはEBITDAを算出し、基礎となる利益水準を確認する。
- 同業他社の評価倍率を参考にする:EV/EBITDAやPERなど、同業他社の市場評価倍率を調べ、おおよその市場評価水準を把握する。
- 非財務的な要素も見逃さない:顧客リスト、技術力、経営者ビジョン、社員定着率などの無形資産を整理し、評価に反映させる。
評価時に注意すべき3つのポイント
- 過大評価・過小評価のリスク:第三者の目線によるバリュエーションを取り入れ、乖離を防ぐ。
- 数字に出ない要素も評価に影響する:属人的経営や経営者依存度が高い場合は評価額が抑えられやすい。
- 定期的な見直しが必要:年に一度は財務データと事業進捗を基に簡易評価を行い、変化を可視化する。
まとめ
自社の価値を知ることは、「今の経営をどう強くできるか」「未来にどんな可能性があるか」を見つけるための第一歩です。ロタンダコンサルティングでは、500件以上のM&A支援実績を活かし、客観的かつ実践的な企業価値評価をご提供しています。未来の選択肢を広げるためにも、まずは自社の価値を把握するところから始めましょう。