Tag along / Drag along条項の”実務で揉めるポイント”10選

IT企業のM&A動向|デジタル時代の企業買収のポイント

Tag along / Drag along条項の「実務で揉めるポイント」10選

はじめに

Tag along(共同売却請求権)とDrag along(共同売却義務)は、条文を入れただけで安心できる類いではありません。実務で揉める典型論点は、ほぼ決まったパターンがあります。

①「同条件」の解釈

最も多いのが「同条件」の解釈問題です。価格だけでなく、エスクロー、表明保証、補償上限、支払時期、ロールオーバー有無など、条件は多数あります。ここが曖昧だと「同条件」が成立しません。

②「対象取引」の定義

第三者への株式譲渡だけか、合併・株式交換・会社分割など組織再編も含むのか。SPV経由の間接譲渡はどう扱うのか。ここが抜けると、条項を回避できてしまいます。

③「発動閾値」

Dragは過半数か2/3か、特定株主(例:創業者+VC)合意か。Tagは誰が行使でき、どの株式種類が対象かを明確にする必要があります。

④「部分売却」

大株主が一部だけ売る場合に、少数株主はどこまで「タグ」できるのか(プロラタか、全量か)。

⑤「手続と期限」

通知期間が短すぎると、少数株主が実務的に対応できません。

⑥「海外投資家・信託・名義」の問題

署名権者や手続が複雑な株主は遅れがちです。

⑦「例外取引」

資本業務提携やグループ内再編を例外にすると、例外が広すぎて骨抜きになります。

⑧「反対者の扱い」

Dragで売却義務を課すなら、署名拒否に備えた委任・代理、違約金、強制移転の設計が必要です。

⑨「情報アクセス」

少数株主に買い手情報や条件をどこまで共有するかを明確にしておく必要があります。

⑩「優先順位」

ROFR(優先購入権)、譲渡制限、共同売却条項が並ぶと、発動順で矛盾が起きます。

まとめ

タグ・ドラは「条文の有無」より「運用まで含めた設計」が成否を分けます。契約締結時に、発動シナリオを具体的に想定しておくことが最大の予防策です。

免責事項

本稿は一般的な実務解説であり、個別案件に対する法的助言ではありません。具体的な法的論点は貴社の法務アドバイザーにご確認ください。なお、実務面におけるご質問等は当社までお気軽にご相談ください。

M&Aに関するご相談
承ります!

「M&Aを検討したいが、本当に最適な選択肢なのか確信が持てない」
「M&Aを進めるにあたり、どのような準備が必要か分からない」

など、M&Aに関する
お悩みやご不安事について
一度当社までお気軽にご相談ください!

お客様に寄り添って
丁寧に対応させて頂きます。

ご相談はお問い合わせフォームより
ご連絡ください。